(映)【ネタバレ】裏企画?
蛇足のネタバレデータ/感想ページです。
どうもこの巻は、裏企画としてもう一つ通しテーマがあったように感じるのですね。勿論、「映画」と「ホラー」という結合から、著者各人に期せずして起こったことなのでしょうが。意図的にそれを盛り込んであるのはごく一部ですが、強引に他の作品についてもその方向から読み解いてみました。
つまりこの本は、「怪物大集合」だったのでは、と。
それぞれの作品に登場する怪物を以下に並べてみました。ネタバレデータですので、読了前の方の溜めに背景色にしておきます。(ただし、管理人の独断が多分に含まれています)
「未知との遭遇」フランケンシュタインの怪物
「ZOO」腐乱していく死体(いやあの、上のの駄洒落じゃなくって。怪物かな?;)
「左利きの大石内蔵助」座敷童子
「あたしの家」ドッペルゲンガー、またはとりかえっ子?
「コルトナの亡霊」亡霊、というか映画自体が呪力を持つ怪物?
「映画発明者」亡霊――念写/地縛霊、かな?
「赤と青」生霊
「プリン・アラモードの夜」座敷童子
「眼居<まなこゐ>」目々連、百目鬼
「サイレント」不明。どっかでこういう妖怪を見聞きした気もするのですが……
「衣装を着けろ」呪いの衣装(付喪神?)
「恐怖燈」果信居士
「あなたの下僕」ミイラ男
「〈ファンタスポルト・レポート〉ヴァンパイア・ボール」吸血鬼
「3D」ろくろっ首
「ディレクターズ・カット」シリアル・キラー
「RESTRICTED」自動人形/改造人間?
「アナーキー・イン・ザ・UK」異形の処刑人
蛇足ながら敢えてもうちょっと。
作中でそれと明示せずに下敷きにしているらしい映画を挙げるなら、「キネマの夜」はいえば「カイロの紫の薔薇」でしょうし、また「あなたの下僕」は角川映画をはじめとする数々の横溝正史原作作品(復員服の男、「鬼頭」という姓、などからしてメインは「獄門島」のようですが、生首やおかっぱ頭の少女というところからして「犬神家の一族」「本陣殺人事件」なども入っているか)のオマージュと思われます。
それと、某所に出てましたが、「アナーキー・イン・ザ・UK」は全編「悪魔のいけにえ」を引いているのだそうですな。

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