(俳)ご贔屓作品上位五作

初出 '99/11/02 02:45
'02/12/27 一部修正



 ぜいぜい。ようやく読み終わりました。
 なかなか読み終わらなかったのは辛かったです。しかしほとんど職場への行き帰りにしか読めないもので、なかなかはかが行きませんで。

 ともあれ、五位までのランキングをつけてみました。


  ご贔屓の作品の順位 & [コメント]

1位 「化粧」菊地秀行
シュミです。私は菊池氏のこういうしんとした話が好きなのでした。
 何の扮装をしたのか、とかはっきり書かないところもまた良し。

2位 「願う少女」矢崎存美
 「願う少女」とは、母親にだけ見える娘の幽霊ではなく、母親の過去の破れた夢の姿だったのですね。
 女優への憧れとそれが破れた形がこんなふうに書かれるとは。

3位 「遍歴譚」五代ゆう
 救いようのない悲惨な状況にも、銀幕の天使は降りるのでしょうか。
 血みどろと砂糖菓子のようなブロンド美女の対比の妙。

4位 「佐代子」飯野文彦
 いやその。狂った老女あき子の家の描写のインパクトに。「警告あります」って、これ?

5位 「決定的な何か」早見裕司
 もどかしく捕らえがたい「芸の闇」とでも言うものを描いているので。
 ううむ、でもちょっと説教臭いか?

 しかし、意外に「呪術・祭礼としての芸能」というものを書いた話は少なかったですね。「月夜」くらいか。「小面曽我――」もそうなのかもしれませんが。
 他には、「柚累」なども「家屋世界」というイメージが魅力的だったのですが、ちょっとラストが良くわからなくて。無粋なのでしょうが、私には合わないかな、ということでランク外としました。惜しいところです。

 各作品、並びにランク外の作品についても詳細は追って別ページで。


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